象徴解釈によるサビアンシンボル研究所

サビアンシンボル 牡羊座1度の意味と解説

サビアンシンボル 牡羊座1度の意味

Aries 1:A woman rises out of water, a seal rises and embraces her.
《日本語訳》女性が水から上がり、アザラシが彼女を抱き締めている。

  • 新しい世界で生きる
  • 新しいサイクルのはじまり
  • 本能的性質

サビアンシンボル 牡羊座1度の解説

「女」という象徴

サビアンシンボル最初の度数に登場する女性。なぜ男性ではなく女性なのか。詩文のような文章に登場する要素を象徴として捉えることで、必然性がみえてきます。

360個あるサビアンシンボルをひとつの世界と考えると、牡羊座1度はそのはじまりです。水から上がったこの女性を世界のはじまりに登場する女性、つまり神話における地母神的な存在として考えてみましょう。

地母神は生命を神格化した女神のことです。地母神は多産・肥沃・豊饒の象徴とされますが、ギリシア神話のガイアはむしろ原初神としての役割を担っています。
ギリシア神話では、はじめに空隙(カオス)があり、次に大地(ガイア)が誕生し、深淵(タルタロス)と愛(エロース)が生じたとされています。ガイアは、自ら天空(ウラノス)と海(ポントス)を生み出しました。

牡羊座1度の女性にガイアのイメージを重ねると、世界のはじまり、創造の可能性という意味が見えてきます。この女性は姿を現したばかりでまだ何も生み出してはいませんが、自身の内部に世界を創り出す可能性を有しています。
また、牡羊座1度の女性をガイアのような原初神として考えるなら、世界を創り出すリーダー的存在という意味も加えてよいかもしれません。

「水」という象徴

水は世界創造における第一物質、生命の源、無意識の領域、浄化、魂などの象徴です。地母神・原初神のイメージを持つ女性と組み合わせると、この水が表す1つ目の意味は“生命のはじまり”と言えるでしょう。2つ目の意味は“無意識の領域”であり、これはアザラシと合わせて考えることで明らかになります。

女性を抱き締める「アザラシ」の役割

大昔からアザラシは人間にとって身近な海の生き物でした。スコットランドの伝承にはセルキー(selkie)やローン(Ron)と」呼ばれるアザラシ族の妖精が登場し、人間と結婚する話があります。この妖精は水中にいる時はアザラシの毛皮を身に着けますが、それを脱ぎ捨てて人間の姿になることもできました。おそらく、水中を泳ぎ、沿岸に棲むアザラシの生態から考え出されたのでしょう。

一方、動物学的に見たアザラシは、肉食性で(多くのアザラシは魚を食べるが、ヒョウアザラシはペンギンも捕食する)特有の臭気を放つなど、愛らしい姿とは正反対の一面を持ちます。

水は無意識の領域、陸は意識できる現実世界を表します。牡羊座1度のアザラシは水(=無意識の領域)と陸(=現実世界)の両方にまたがる存在を象徴している同時に、牡羊座サインの本能的に生きる性質も表していると考えられます。
(愛情を持って)抱き締めるという意味の「embrace」には積極的に受け入れるというニュアンスがあり、牡羊座1度の女性は本能的な性質と深くつながっていることがわかります。
本能は“生への欲望”と結びついています。この女性は自分でも意識できない深い部分から湧き上がる衝動に突き動かされながら、これから自分が生きる新しい世界を生み出そうとするでしょう。

サビアンシンボルとは、その名の通り、シンボルつまり象徴です。
ユングによれば、象徴とは“それ以外に表現できないもの”であり、その象徴を受け取る人たちに共通する心理と関係しています。その共通する心理とは潜在意識です。潜在意識にはその民族に共通したもの、人類に共通したもの、さまざまな要素が含まれています。
そのため、サビアンシンボルに登場するさまざまな要素を、言葉上の表面的な印象で解釈するだけでなく、象徴としての意味を掘り下げることで、より深い意味が浮かび上がってきます。

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