象徴解釈によるサビアンシンボル研究所

サビアンシンボルから見る乙女座サインの恒常性

一定のリズムを刻むメトロノーム

2021/1/1 内容を更新。

乙女座は健康や労働と深い関わりを持つサインです。
これは、規律や秩序によって自分自身の存在を安定させたい、という潜在的希求につながっています。

安定とは何でしょうか?
まず思い浮かぶのは、住む場所や仕事があること……生活の安定です。生活の安定は将来への不安を減らしてくれます。しかし、病気があると仕事を失うことがありますし、悩み事があると心が不安定になってしまいます。
自分自身の存在を安定させるためには、まず健康な心身を保つことが大前提になると思います。健全な肉体に健全な精神が宿る。健康だからこそ働くことができるし、働くことによって収入を得ることができます。悩み事はあるにしても、少なくとも何かを“安定させる” “維持する”悩みは随分減るだろうと思います。

乙女座サインは秩序やリズムと関係があります。これは乙女座7度のサビアンシンボル[A harem./ハーレム」、乙女座8度のサビアンシンボル[First dancing instruction./最初のダンスの指導]にも表れてします。物事をあるべき状態に保っておきたいという、乙女座の几帳面さ、順序や秩序を重んじる性質です。

人間の体には「恒常性(ホメオシタス)」という機能が備わっています。これは、体が本来あるべき状態を保とうとする体の働きのことです。さまざまな仕組みが絶妙なバランスをとりながら一定のリズムで動いており、私たちの意識ではコントロールできないシステムが生命活動を維持しています。
例えば、食べ物を摂取すると血糖値が上がり、血糖値が上がるとインシュリンが分泌されて血糖値が下がります。この一連の働きも恒常性の一つといえるでしょう。血糖値が上がったままだと血液が濃くなって血管が詰まりやすくなり、病気の原因になってしまいます。

体を一定の状態に保とうとする恒常性の維持機能は、逆に考えると、変化する外的要素に合わせて働くため、柔軟性があると言えます。急激に痩せると体は元の体重に戻ろうとしますが、痩せた後の体重を維持する生活を長く続けると、痩せた後の体重がその人の恒常的な体重となることがあるそうです。これは、脳の働きにある“現状維持バイアス”の書き換えに成功した例と言えるでしょう。

乙女座サインは柔軟宮です。人間の体に備わった恒常性が柔軟に働くことを考えると、乙女座サインに柔軟宮が割り振られていることは興味深いですね。常に外的要素による自分への影響を分析し、外的要素を管理し、自分を調整しようとするのは、自分自身を一定の状態に保とうとする心の働きによるのでしょう。
しかし、この乙女座の神経的な働きが強く出ると、交感神経が働き過ぎて自律神経のバランスが崩れてしまうことがあります。乙女座13度のサビアンシンボル[A powerful statesman overcomes a state of political hysteria.]には、強い力が働いてヒステリー状態を収めようとする様子が示されています。13度はこれまでのやり方を見直す度数です。

乙女座のサビアンシンボルを眺めてみると、自分自身を安定させるために「新たな自分の能力を発見しようとする」動きが見られます。これは、乙女座14度のサビアンシンボル[A family tree./家系図]に表れているように、自分自身の根幹や潜在的要素に深く関わっています。乙女座14度に「家系図」が表れているからといって、自分の祖先や血統を確認したいという気持が示されているわけではありません。もう一歩進めて、自分の家系を調べることで、そこに潜んでいる才能や素質を見出したい、という気持ちです。

乙女座サインのサビアンシンボル後半度数では、自分の存在を健全且つ安定的に維持するために、新たな能力を発見しようと格闘する場面が展開されます。しかし、それはなかなか容易ではありません。最初の方で“現状維持バイアス”について少し書きましたが、現状を維持しようとする脳の働きを超えて新たな状態を作り出すことは難しく、それまでの状態を否定する必要があるからです。

乙女座サインが本当の意味で自分を変えるには、境界を越えなければなりません。それが7番目のサインである天秤座から始まります。

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